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2025年は、韓国のサイバーセキュリティ史上、おそらく長く記憶に残り続ける1年になるでしょう。通信、金融、プラットフォームを問わず、大型事故が相次いで発生し、大企業から中小企業に至るまで、数千万件もの個人情報が流出しました。 

SKテレコムでは、8年以上も修正されていなかった古いLinuxの脆弱性が原因で、2600万件を超える顧客情報が流出し、KTの社内ネットワークには不正なフェムトセルが密かに設置され、小額決済が不正に行われ続けました。ロッテカードは、2017年に適用すべきだったセキュリティパッチを怠ったことが、ハッカーの「秘密の通路」となってしまいました。 

最近では、クーパン(Coupang)で新たな事件が派生しました。退職者が依然として保持していた権限とサーバー認証構造の弱点を突き、正規のログイン手続きを経ずに多数の顧客情報にアクセスしました。3000万個を超えるアカウントから、氏名、連絡先、住所などの機密情報が流出しました。


caption - セキュリティ事故のニュースキャプチャ

通信会社、カード会社に続き、国民が毎日利用するプラットフォーム企業まで次々と突破された理由は、単に運が悪かったからではありません。一見するとすべて異なる事件のように見えますが、内部を見てみると共通の構図が見えてきます。 

攻撃はかなり長い期間にわたって進行していたにもかかわらず、企業はその事実すら把握しないまま、普段通りにサービスを運営していたという点です。「私たちは法的に求められている最低限の装備と規律を整えているから大丈夫だ」という慢心、そして「まさかうちの会社までやられることはないだろう」という漠然とした期待が、2025年という1年を通じて、無残な形で打ち砕かれたことになります。

米シスコの元CEO、ジョン・チェンバース氏はかつてこのような言葉を残しています。
「世の中には2種類の企業しかない。ハッキングを受けた企業と、ハッキングされたことにまだ気づいていない企業だ。」
今年、韓国で起きた出来事を見ると、この言葉がもはや誇張ではないという事実を実感させられます。


2025年が明らかにしたもの:古い体制と「セキュリティは面倒だ」という意識

私たちのセキュリティ体系は、インターネットやITサービスが拡大し始めた2000年代初頭に作られた規制やガイドラインを中心に設計されました。それ以降、世界はクラウド、モバイル、プラットフォーム、サブスクリプションサービス、スタートアップのエコシステムへと大きく変化しましたが、多くの組織のセキュリティは依然として「チェックリストを埋める方式」から大きく脱却できていません。

セキュリティ担当者は報告書のためにチェックリストを埋め、経営陣は「義務事項はすべてクリアしたか?」と尋ねるレベルで安心します。しかし、ハッカーはこのような文書を読みません。パッチが一度遅れたサーバー、テスト用に一時的に開けておいて忘れられたアカウント、利便性のために緩和された認証ルールのような現実の隙間を、容赦なく執拗に突いてきます。 

SKテレコムの古い脆弱性、ロッテカードのパッチ漏れ、クーパンの認証脆弱性は、これらの隙間がいかに容易に、そしていかに長期間放置され得るかをそのまま示した事例です。

これらすべての根底には、「セキュリティは面倒で、お金だけがかかるもの」という感情が潜んでいます。普段は目に見えにくく、目立たないため、予算や人員の面で常に後回しにされます。そうして事故が発生すると、「あの時もう少し気を配っておけばよかった」という後悔が一気に押し寄せます。2025年は、まさにこの構造的な油断と疲弊がどこまで蓄積されていたかが、赤裸々に暴かれた年です。

最小限の防御だけでは不十分だ

最近のセキュリティ業界のキーワードの一つが「ゼロトラスト(Zero Trust)」です。文字通り「基本的に誰も信じず、毎回確認せよ」という原則です。社内のユーザーだからといって無条件に信じることはせず、外部からのリクエストだからといって無条件にブロックもしません。その代わりに、誰がどのシステムにアクセスしているのか、その権限が本当に必要なのか、普段と異なる異常な兆候はないかを常に確認します。

しかし、原則を宣言したからといって、システムが自動的に変わるわけではありません。紙に書かれたポリシーと、実際の現場で稼働しているサーバー、クラウド、業務システムの間には、常にギャップが生じます。この原則が守られているかどうかを継続的にモニタリングする必要があります。このギャップを埋める方法の一つが、疑似ハッキング(ペネトレーションテスト)とレッドチーム活動です。

オフェンシブセキュリティとは、簡単に言うと「ハッカーが来る前に、私たちが先に自分たちをハッキングしてみること」です。ホワイトハッカーが実際の攻撃者のように会社のシステムを調査し、侵入を試み、どこまで侵入できるかをテストするプロセスです。この過程で、「なぜこのサーバーのパッチは数年間放置されているのか?」、「このアカウントは誰のものか誰も知らないのに、まだ管理者権限を持っているのか?」といった問題が浮き彫りになります。

重要なのは、このようなハッキングのリハーサルが、単に技術的な脆弱性を探すレベルを超えて、「私たちはできる限りの事前対策を講じていた」という経営責任の根拠になるということです。事故が発生した後に「最善を尽くした」と言うことと、事故の前から定期的に疑似ハッキングやレッドチームを稼働させて脆弱性を発見し、修正したという記録を示すこととでは、その重みが異なります。今後は規制ではなく、このような「事前の備え」が経営陣の評価や投資家からの信頼にも影響を与えることになるでしょう。

「AIが攻撃のオペレーティングシステムになる時代」… さらに大きな波が押し寄せる

問題はここで終わりではないという点です。全世界のセキュリティ業界が発表するレポートを見ると、2026年以降の脅威環境にはまた別のキーワードが登場します。まさに「AIが攻撃全体を動かすエンジンになる」という展望です。


caption - グローバル企業は、AIが攻撃全体を動かすエンジンになると警告した。(画像作成 Google Gemini)

これまでのハッキングは、高度な技術を持つ一部の専門家の領域のように感じられていました。しかし、これからは状況が変わる可能性があります。攻撃者が自分でコードを書き、インフラを構築する代わりに、AIに「この会社の脆弱な部分を見つけて侵入経路を作ってくれ」と要求する時代が来るのです。AIはインターネットと露出したシステム情報を基に攻撃対象を調査し、既知の脆弱性を見つけ出し、内部に侵入した後に権限を昇格させ、データを盗み出し、脅迫メッセージまで自動で作成することができます。

特に、複数のツールを直接呼び出し、自らタスクを計画して実行する「AIエージェント」が広く使われ始めると、危険性はさらに高まります。在庫管理、精算、顧客対応、コード配布などの業務をAIエージェントが代行する環境において、一度の誤った判断や攻撃者による操作が、物流・生産ライン・会計システムにまで次々と影響を及ぼす可能性があります。内部ネットワークに直接侵入しなくても、企業が使用するAIツールやエージェントを乗っ取って迂回侵入するシナリオが現実のものとなるのです。

さらに、ソフトウェア・オープンソース・AIモデルリポジトリなどのサプライチェーン、誤って設定されたクラウドストレージや公開されたAPI、複数の企業が共同で使用するGPUインフラまでもが、すべて新しい攻撃面として浮上しています。ランサムウェアもまた、AIを利用して「この会社が最も恐れる情報は何か」、「どの資料を公開すると脅せば、規制・評判・株価に致命傷を与えられるか」を自動的に計算しながら進化しています。

AIは単に既存の攻撃を少し早めるレベルにとどまらず、攻撃の規模と速度、精緻さを全く異なる次元へと引き上げています。2025年に私たちが目撃した大規模なセキュリティ事故は、もしかするとその前兆に過ぎないかもしれません。

2026年、セキュリティ体制の転換が必要だ

こうした流れの中で、韓国のセキュリティ体系も大きく方向を転換しなければなりません。最初の転換は、「検知して防ぐセキュリティ」から「あらかじめ備えて迅速に回復するセキュリティ」への移行です。AIを活用した攻撃は非常に高速で自動化されているため、異常な兆候を検知した瞬間には、すでにデータが流出しているか、システムが操作された後である可能性が高いのです。

これからは、自社組織にどのような弱点があるのか、外部からどのように見えているのか、攻撃者がどこを最初に狙うのかを常時点検する「エクスポージャー管理(Exposure Management)」が重要になります。同時に、実際の攻撃者のように行動するレッドチームや模擬ハッキング、そしてこれらを一部自動化したツールを活用し、「本当の攻撃が来る前に繰り返し訓練する体系」を整える必要があります。

また、AIそのものをセキュリティの重要な対象として認めることです。AIエージェントにも人間のように固有IDと最小権限を付与し、どのような行動をとったかのログを残し、送金やデータのやり取りが発生する重要な業務は、人間が最後に再度確認する構造が必要になります。

さらに、セキュリティ人材や投資を隠さずに透明に開示する必要があります。「当社のセキュリティ担当者は何名で、どのような投資を行っているのか」を公開することが、一種の経営成績表のように機能するようにするのです。そうしてこそ、優秀な人材がセキュリティ業界を魅力的なキャリアパスと捉えることができ、市民や投資家も「この会社はセキュリティにどの程度本気なのか」を判断できます。

2025年の韓国におけるサイバー脅威を振り返ると、すでにどん底を見たかのような絶望感とともに、「このままではいけない」という切実さが同時に感じられます。 

SKテレコム、KT、ロッテカード、クーパンの事例は、「セキュリティを最小限のコストとしてのみ捉えていた時代」の終わりを告げる号砲です。そして、世界中で発せられているAIベースの攻撃予測は、より激しい嵐が私たちに向かって近づいていることを示す警告状にほかなりません。

私たちは今、分岐点に立っています。2025年を単に「最悪のセキュリティの年」として記憶するだけに留めることもできます。しかし、この年をきっかけに、セキュリティ意識と体系を根本から変革し始めた出発点にすることもできるのです。

「いつかは私たちも一度は被害に遭うだろう」とあきらめる代わりに、「そのいつかに備えて今日何を変えるべきか」を問い直さなければなりません。「ハッキングされてから対応するセキュリティ」ではなく、「ハッキングされる前に自らをテストするセキュリティ」へと転換する必要があります。「AI攻撃に振り回される国」ではなく、「AI時代にふさわしいセキュリティパラダイムを先んじて準備する国」へと前進する年にしなければなりません。 

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オフェンシブセキュリティの専門企業として、攻撃者の視点から次元の異なるセキュリティを提示します。

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Copyright © 2025. ENKI WhiteHat Co., Ltd. All rights reserved.

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