


2027年から情報保護開示の義務対象が大幅に拡大される方向へ制度が改定されました。政府が発表した施行令改正案によると、従来の「売上高3,000億ウォン以上の非上場・上場企業」基準を廃止し、コスピ(KOSPI)・コスダック(KOSDAQ)上場法人全体と情報保護管理体制(ISMS)認証義務企業まで開示義務対象に含めます。公共機関、金融会社、小企業、電子金融業者の例外条項も削除する内容が盛り込まれました。
2027年に初めて開示を行わなければならない企業が大量に発生します。問題は、初年度にうまく実施することが想像以上に難しいという点です。
最近、韓国インターネット振興院(KISA)は2026年情報保護開示実務教育を実施しました。この教育内容に基づき、2027年の初回開示をどのように準備すべきかを整理しました。
初の開示が難しい理由は「データの連携」
情報保護開示を初めて準備する企業は、ほとんどが同じ問題に直面します。
セキュリティチームはセキュリティ活動を行ったと言います。会計チームはその費用がどの勘定科目に入ったのか分かりません。
人事チームはセキュリティ専任人員をどのように計算すべきか分かりません。ITチームはサーバー、クラウド、ソリューションの費用が情報技術投資と情報保護投資のどちらに入るのか分からず混乱します。開示担当者はこの内容を外部に公開してよいか判断しなければなりません。
結局、問題は「セキュリティを行ったか」ではなく、セキュリティ活動を開示可能な数値と裏付け資料(エビデンス)に結びつけられるかです。
KISAの情報保護開示実務教育でも、この部分が強調されています。投資額を算出するには資産台帳、費用元帳、人件費資料が必要です。人員状況を算出するには組織図、業務分担表、職務記述書、源泉徴収関連資料が必要です。
言い換えれば、情報保護開示はセキュリティチーム単独で作成できる文書ではありません。最高情報セキュリティ責任者(CISO)、セキュリティチーム、ITチーム、会計チーム、人事チーム、開示担当者が共に動かなければなりません。
2027年に初開示する企業は、今年プレ練習を行うべき
2026年現在、義務化の対象ではない企業であっても、安心することはできません。2027年の対象拡大に該当するのであれば、今年が事実上、最後の予行演習の期間となります。
予行演習は大げさである必要はありません。今年の開示様式を基準に、社内で模擬開示を一度行ってみればよいのです。
自社の情報技術投資額はいくらなのか、そのうち情報セキュリティ投資額はいくらなのかを算出してみます。情報セキュリティ専任人材は何人と認められるかを確認します。ISMS、ISO 27001、模擬ハッキング、セキュリティ教育、サイバー保険、脆弱性診断といった活動のうち、開示に利用できる項目を整理します。そして、これらすべての項目に証憑(証明書類)があるかを確認します。このプロセスを行えば、すぐに明らかになります。
「セキュリティ投資は行ったが、会計資料から見つけにくいです。」
「セキュリティ担当者はいるが、専任人材と見なすには曖昧です。」
「教育は実施したが、出席記録がありません。」
「模擬ハッキングは実施したが、結果報告書がまとめられていません。」
この問題を2027年6月に初めて発見したのでは、開示の品質が揺らぎます。2026年に発見すれば、修正する時間があります。
核心は「検証可能な開示」
2026年の実務教育における最も顕著な変化は、会計整合性の検討方法、データ算出プロセス、実務上の留意事項、ケーススタディがより強調された点です。今後の情報保護開示は、単なる入力ではなく検証対応型の開示へと進んでいます。これは「なぜこの数値が出たのかを説明できる開示」という意味です。
情報保護投資額を記載した場合は、費用元帳と資産台帳で確認できなければなりません。情報保護人員を記載した場合は、組織図と業務分掌表で説明できなければなりません。セキュリティ教育を記載した場合は、教育資料と出席記録がなければなりません。模擬ハッキングを記載した場合は、契約書、実施結果、措置内訳がなければなりません。認証を記載した場合は、認証書と有効期間が確認できなければなりません。
情報保護投資額、「多額を使った」より「正しく分類した」
CEOが最も混同しやすい項目が情報セキュリティ投資額です。
代表としては、セキュリティのために購入した機器やサービスをすべて情報セキュリティ投資とみなしたいかもしれませんが、実務基準はそれほど単純ではありません。
情報技術投資は広く捉え、情報セキュリティ投資は狭く保守的に捉えます。ファイアウォール、VPN、DLP、暗号化ソリューションのようにセキュリティ機能が明確な製品は、情報セキュリティ投資として認められます。
一方、EDRを運用するために購入した一般サーバー、単純なネットワーク分離PC、一般VDI、一般バックアップ設備などは、情報セキュリティ投資として認められにくいです。製品自体がセキュリティ機能を実行するわけではないからです。ここで重要な基準は「なぜ買ったのか」ではありません。その製品やサービスが実際にどのような機能を実行しているかです。
2027年に初めて開示する企業は、今年から会計勘定とセキュリティ機能を同時に整理する必要があります。セキュリティチームが「セキュリティ目的で購入した」と説明するだけでは不十分です。会計資料で費用が確認され、その費用が情報セキュリティ機能と結びついていなければなりません。
開示に示された数字と会計資料が一致していなければならない
情報セキュリティ開示に記載した数字が、会社の会計資料と一致していなければなりません。
情報セキュリティ投資額は、セキュリティチームの記憶を頼りに算定してはなりません。監査報告書、合計残高試算表、資産台帳、費用元帳と紐づいている必要があります。ERPを使用している企業であれば、伝票データをどのように抽出するかもあらかじめ決めておく必要があります。
特に費用元帳を確認する際は、販売管理費だけを見てはなりません。売上原価の伝票にもIT・セキュリティ費用が含まれている可能性があります。アウトソーシングのセキュリティ監視、クラウドセキュリティサービス、セキュリティ機器の保守、セキュリティコンサルティングの費用がどの勘定科目に分類されているかは、会社によって異なります。
2027年に初めて開示を行う企業は、今年中に会計チームとともに、次の質問を整理しておく必要があります。
当社のIT・セキュリティ費用はどの勘定科目に分散していますか。資産と費用をどのように区分できますか。
セキュリティ目的の資産と一般的なIT資産をどのように区別しますか。外部委託費のうち、セキュリティ業務の比率をどのように証明しますか。
この質問に対する答えを用意できなければ、開示する数字の信頼性は揺らぐことになります。
情報セキュリティ専門人材の確保が必要
情報セキュリティ人材の算出も、初めて開示する企業が頻繁に間違える項目です。
多くの企業では、一人の従業員が複数の業務を兼任しています。IT運用も行い、セキュリティ機器も監視し、個人情報保護業務も行い、障害対応も行います。中堅・中小企業ほど、このような構造が一般的です。
しかし、開示においては役割が厳格に評価されます。情報セキュリティ専任人材として認められるためには、情報セキュリティ業務に専念していなければなりません。IT業務と情報セキュリティ業務を兼務している場合、情報セキュリティ専任人材として認められることは困難です。
外部委託人材についても同様です。「セキュリティ監視業者を利用しています」という説明だけでは不十分です。契約書、見積書、業務範囲、投入工数によって明確に説明できなければなりません。
2027年に初めて開示を行う企業は、今年の組織図を再確認する必要があります。セキュリティ担当者が実際には誰なのか、専任なのか兼任なのか、外部委託業務の範囲はどこまでなのかを整理しなければなりません。この作業は、人事部門とセキュリティ部門が共同で行う必要があります。
情報セキュリティ開示は、単なる報告ではなく組織の診断です。
認証と活動は「やった」ではなく「記録がある」が基準
情報保護開示(公開)には、認証、評価、点検、活動の現状も含まれます。
ISMS、ISMS-P、ISO 27001などの認証が代表的です。セキュリティ点検、模擬ハッキング(ペネトレーションテスト)、役職員のセキュリティ教育、セキュリティキャンペーン、サイバー保険加入、脆弱性報告・報奨制度、ゼロトラスト点検などの活動も開示内容に含めることができます。
「やった」と言えることと、公式に開示できることは異なります。
教育を実施したのであれば、教育資料と出席記録がなければなりません。模擬ハッキングを行ったのであれば、契約書と結果報告書がなければなりません。サイバー保険に加入したのであれば、保険証券がなければなりません。脆弱性点検を行ったのであれば、点検結果と措置履歴(対応記録)がなければなりません。
開示とは記憶で書く文書ではありません。記録で書く文書です。
2027年に初開示を行う企業の準備ロードマップ
2027年に初めて情報保護公示を行う必要のある企業は、今から段階的に準備を進める必要があります。
時期 | 準備課題 | CEOが確認すべき質問 |
2026年上半期 | 対象該当の有無と制度変更の確認 | 自社が2027年の新規対象に含まれる可能性はありますか |
2026年下半期 | 内部模倣公示の実施 | 今年の基準で投資額・人員・活動を一度算出してみましたか |
2026年末 | 会計・人事・セキュリティ資料の整備 | 費用元帳、資産台帳、組織図、業務分掌表がリンクしていますか |
2027年第1四半期 | 立証資料の確定および事前点検の検討 | 検証機関から質問されても説明することができますか |
2027年第2四半期 | 最終公示の作成および代表確認 | 外部に公開しても問題ないレベルで正確ですか |
2027年6月末 | 公示の提出 | 提出後の事後検証に対応する準備はできていますか |
初の公示は6月に始めるものではありません。最低でも6ヶ月、可能であれば1年前から準備をする必要があります。
初公表は会社のセキュリティ体制を明らかにする公開テスト
2027年に初めて情報セキュリティ開示を行う企業は、単に新しい規制がもう一つ増えるだけではありません。自社のセキュリティ体制が市場の前に初めて公開されるという経験をすることになります。
開示は、単に見栄えを良くしたからといって改善されるものではありません。質の高い開示は、質の高いセキュリティ管理から生まれます。
セキュリティ投資が記録されていなければなりません。セキュリティ人員が説明されていなければなりません。セキュリティ活動が実証されていなければなりません。
会計データと開示の数値が一致していなければなりません。経営陣がこのプロセスを把握していなければなりません。
来年、開示対象企業になるのであれば、今年は予行演習としての時間があります。企業のセキュリティ性を高めつつ、開示への対応力も培うことのできるこのタイミングを逃してはなりません。

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