


最近のハッキング事故は、IT企業だけが被害に遭っているのではなく、製造・流通・金融・公共・教育・医療まで、業種を問わず発生しています。
問題は、事故が一度起きればそれで終わりではないということです。信頼の低下(顧客の離脱)+取引の停止+株価・評判への衝撃が連鎖的に続きます。
政府は、企業が「私たちはセキュリティをしっかり行っている」と口頭で言うだけでなく、投資・人材・点検・認証といったセキュリティ活動を「公式な様式」で公開するように制度を大幅に改定しました。
科学技術部は1月9日、[情報保護産業の振興に関する法律施行令一部改正令案]を立法予告し、情報保護公示義務の対象事業者の範囲の拡大および利用者数算定基準の変更(案第8条第1項)を行うと明らかにしました。
「情報保護産業法施行令主要改正案」を基準に、変更された内容をまとめました。
情報保護公示とは何ですか?
情報保護開示とは、企業が自社のセキュリティ状況を国民に透明に公開することです。
まるで学校で成績表をもらうように、企業も自社がセキュリティをどれだけ適切に管理しているか報告書を提出しなければなりません。
これには、セキュリティ担当者がいるか、セキュリティにどれだけ投資しているか、どのようなセキュリティシステムを備えているかなどが含まれます。
このように公開する理由は簡単です。私たちが利用するショッピングモール、ゲーム、SNSなどのサービスを提供する企業が、私たちの貴重な情報を安全に守っているかを確認するためです。そして、企業にとってもセキュリティにより配慮させる効果があります。
以前は「セキュリティはコスト」と見なされがちでしたが、これからはセキュリティを公開した瞬間、「信頼競争」が始まります。開示は規制のチェックではなく、投資家・顧客・取引先が確認可能な「セキュリティ成績票」になります。
コアな変化は?
過去、売上高が3000億ウォンを超える大企業のみが情報保護の現状を公開する必要がありました。しかし、これからは売上高の規模に関係なく、コスピ(KOSPI)やコスダック(KOSDAQ)に上場しているすべての企業が公開しなければなりません。規模の大小を問わず、株式市場に上場している企業であればすべてが対象になるという意味です。
第二に、情報保護管理体制(ISMS)認証を取得しなければならない企業も含まれました。ISMSは、飲食店が衛生ランクの評価を受けるように、企業もセキュリティレベルを検証される制度です。この認証を義務的に取得しなければならない企業も、今後は情報保護の現状を公開する必要があります。
第三に、例外規定がすべて廃止されました。以前は、公共機関、金融機関、小企業、電子金融業者などは特別に免除されていました。しかし、これからはこのような例外はなくなります。一様に同じ基準で評価されることになったのです。これは、制度をより公平にするための措置です。
✅ 従来の制度
対象基準が「売上(上場企業) + 利用者数 + 特定業種」中心
および 公共・金融・小企業は例外
✅ 改定案(2027年施行予定)
上場企業は「売上基準」が廃止され → 「全上場企業」へ拡大
ISMS「認証義務企業」が新規追加
公共・金融・小企業の例外規定が削除(=条件を満たせば対象に含まれる)
何が変わるのか?
なぜこのように変更するのでしょうか?政府がこのような大きな変化をもたらした理由は明確です。最近のハッキング事故を分析した結果、企業規模や業種に関係なく至る所で発生していたためです。2025年に発生した被害事例を見ると、中小企業や中堅企業でも非常に多くの事故がありました。
ハッキング事故が一度発生すると、その被害は想像以上です。企業が営業を停止せざるを得なくなったり、巨額の資金を失ったりする可能性があります。何より企業の信頼が低下し、株価が暴落したり、顧客が離れていったりする恐れがあります。そのため、政府は上場の有無、利用者数、ISMS認証の有無といった客観的に確認できる基準を中心に、制度を再設計しました。
区分 | 現行(従来) | 改正案(2027年施行予定) | 変化するポイント |
|---|---|---|---|
事業分野(対象業種) | 基幹通信事業者、IDC事業者、上級総合病院、クラウドサービス事業者 | 維持:基幹通信事業者、IDC事業者、上級総合病院、クラウドサービス事業者 | 業種軸はそのまま維持 |
上場企業基準(売上高) | 情報セキュリティ最高責任者を指定・申告する必要がある有価証券およびコスダック(KOSDAQ)上場法人のうち、売上3,000億ウォン以上 | 全上場企業(売上高基準の削除) | 大企業の上場企業のみ → 上場企業全体に拡大 |
利用者数基準 | 情報通信サービス1日平均利用者数100万人以上(前年度末直前3か月間) | 利用者数100万人以上(年平均) | 算定方式の変更(直前4四半期 → 年平均) |
新規対象 | なし(従来の基準) | ISMS認証義務企業 (例:大学、総合病院、売上高100億ウォン以上など) | ISMS義務が開示義務に直結 |
例外(除外)規定 | 公共機関/金融企業/小企業/電子金融業者などは除外可能 | 除外基準の削除(公共・金融・小企業を含む) | 例外が廃止 → 条件充足時に一律対象 |
「うちの会社も対象?」10秒チェックリスト
以下のうち一つでも該当する場合、2027年から開示義務の対象となる可能性が高いです。
コスピ/コスダックの「上場企業」ですか?
→ 改正案では売上に関係なく全上場企業が対象利用者数が100万人以上ですか?
→ 改正案では算定基準が「年平均」に変更ISMSの「認証義務企業」ですか?
→ 改正案で新規追加(大学/総合病院/売上100億ウォン以上などの事例を提示)
公共機関/金融機関/小企業だから「うちは例外だろう」と思っていましたか?→ 改正案では例外規定が削除されました(条件を満たす場合は対象に含まれる)
企業が最もよく尋ねる質問
Q1. セキュリティ投資や人員の採用は義務ですか?
今回の改定は「新しい機器を購入しなさい、人員を採用しなさい」と強制する制度ではなく、企業や機関がすでに行っている情報セキュリティ投資・活動の現状を公開する「情報公開型」の制度です。もちろん、これまでセキュリティ投資やレベルが不十分だった企業は、ソリューションの購入や人員の採用が必要になる場合もあります。
Q2. 企業の負担はどのように増えますか?
情報セキュリティ開示のための行政・管理上の負担は増えます。企業や機関の内部における情報セキュリティガバナンスと関連資料の取りまとめ → 開示項目の整理 → システムへの入力・提出は、新たに発生する業務となります。
Q3. 企業にとってのメリットはありますか?
企業は情報セキュリティレベルに対する対外的な信頼度を高め、投資家や取引先に対する企業イメージを向上させることができます。また、内部の情報セキュリティ管理体制の点検・整備を行う契機にもなります。開示は規制であると同時に、企業の信頼を築く「公式な証明資料」になり得ます。
Q4. いつから適用されますか?
施行令の改定手続き完了後、2027年から施行される予定です。具体的な開示スケジュールや作成方法は、ガイドライン等で別途案内される予定です。
Q5. どこに、どのような方法で開示(公示)しますか?
情報セキュリティ開示は、「情報セキュリティ開示総合ポータル(isds.kisa.or.kr)」にて、定められた様式に従って投資/人員/認証/評価・点検/活動などを提出します。
この制度は、電子公示システム(DART)ではなく、情報セキュリティ開示総合ポータルに毎年6月30日までに提出する方式です。
Q6. 開示しないとどうなりますか?
もし開示を行わなかった場合は、過料(過怠金)を支払わなければなりません。1回目の違反は300万ウォン、2回目は600万ウォン、3回目以降は1,000万ウォンまで科されます。これは「情報保護産業の振興に関する法律」第41条に明記されています。ただし、違反の程度や理由を考慮して、過料を半額まで減額したり、逆に増額したりすることもあります。しかし、どれだけ増額されたとしても、法律で定められた上限額である1,000万ウォンを超えることはありません。過料は科学技術情報通信部長官が科します。
Q7. 情報セキュリティ開示に関する支援策はありますか?
政府は、開示の経験がない中・小企業のために、ガイドラインの提供、教育、コンサルティング支援を並行して行うと明らかにしました。
まず、開示情報の作成方法を詳しく説明するガイドラインを配布します。そして、開示を行う前にあらかじめチェックが受けられるコンサルティングサービスも提供します。実務担当者向けのカスタマイズされた教育プログラムも運営される予定です。初めて開示を行う企業はどこから手をつければよいか戸惑うことも多いかと思いますが、こうした教育を通じて実践的なノウハウを身につけることができます。
示唆点と対応策:義務開示を「信頼競争力」に
今回の開示義務拡大における核心的な示唆は、情報保護が「内部の運営課題」から「対外的な信頼指標」へと移行したということです。上場企業全体に拡大され、ISMS義務化対象企業まで含まれるようになり、公共・金融・小企業の例外規定が削除されることで、これからはセキュリティが「内部だけで知る取り組み」ではなく、投資家・顧客・取引先が客観的に比較できる公開情報になります。
企業は毎年6月30日の期限に間に合わせるための書類作成に追われるだけではいけません。開示は結局のところ、内部セキュリティ運用体制の成熟度を外部に示す窓口であるため、しっかりと準備をすれば、規制対応を超えて取引先からの信頼獲得、投資家とのコミュニケーション、さらにはブランド競争力へと繋がります。
つまり、今後は事故が起きなかったという主張よりも「どれほど体系的に管理されているか」が企業価値評価の基準になります。脆弱性の定期点検、リスク管理プロセス、教育・訓練、事故対応体制といった継続的な運用活動が開示における説得力のポイントとなります。
2027年から施行される情報保護開示義務の拡大は、韓国のセキュリティ水準を一段階引き上げるための重要な変化です。最初は負担に感じられるかもしれませんが、長期的には企業の競争力を高め、顧客の信頼を獲得するのに役立つはずです。
2027年は遠い活動に思えるかもしれませんが、セキュリティ体制を整備し、開示資料を準備するには、考えている以上に多くの時間がかかります。前もって自社のセキュリティ現状を点検し、不足している部分を改善し、担当スタッフを教育するなどの準備を始める必要があります。

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